肛門周囲腺腫

image-5

症例 チベタンスパニエル、9歳、オス(未去勢)

10か月程前に、肛門部に5mm大のできものを発見した。大きくなったり小さくなったりを繰り返していたが、最近急激に大きくなり、出血をしているため生検も含めた切除手術を実施した。また、肛門周囲腺腫の可能性を考慮し、去勢手術も同時に行った。

手術前           手術後

病理検査結果 : 肛門周囲腺腫術後は、排便障害もなく良好です。

肛門周囲腺腫とは

肛門周囲腺腫とは、中高齢の去勢をしていない犬で発生が多い腫瘍です。その発生には、アンドロゲン(雄性ホルモン)が関連していると考えられていますが、去勢した雄や雌にも発生します。良性腫瘍でも、こぶし程の大きさになることもあります。未去勢の雄犬の場合は、手術時に去勢手術を同時に行うことで、その後の再発や新たな発生を軽減するとされています。