Case

症例の紹介

2016.02.27

肛門直腸移行部の腫瘍摘出

症例 Mix犬、12歳、オス(未去勢)
以前からおしりに小さいできものがあったが、半年程前から急激に大きくなってきた。 排便時にピンポン玉程の腫瘍が飛び出てきて出血を伴い、痛みもある状態。 年齢的に麻酔に抵抗はあるが、この痛みから解放してあげたいという希望から、 緩和的手術としての腫瘤摘出を実施した。

肛門直腸移行部の腫瘍摘出
手術前
手術翌日

病理検査結果 : 高分化型平滑筋肉腫 術後に数日、出血が認められましたが、その後は排便障害もなく、痛みもとれて良好です。
しかし、悪性腫瘍の診断が下っているため、再発などの経過を観察していきます。
平滑筋肉腫とは 平滑筋細胞由来の腫瘍です。病理学的に『肉腫』と診断されるものは、悪性腫瘍に分類されます。 悪性腫瘍というカテゴリーの中でも、細胞の分裂速度や形から、より悪性度の高いものを「低分化型」、 悪性度の低いものを「高分化型」と言います。
つまり、今回の症例は悪性腫瘍であるが、すぐ再発したり 転移などの心配は、比較的低いということです。

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